タケルンバ卿ブログ

世界の片隅でだらだら生きる貴族の徒然帳

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2022年最新版ボージョレ・ヌーヴォー字面だけ格付け

 今年もやるんですか? やるんです! 毎年恒例ボージョレ・ヌーヴォー字面だけ格付けのお時間ですわよ、奥様。

 今年も海を越え、山を越え、日本に続々到着。11月17日の解禁を待つばかりとなっております。さて、その出来栄えはというと。

「甘酸っぱいイチゴのジャムを口いっぱいに含んだような味わいになった」

「甘酸っぱいイチゴジャム」の味わい、ボージョレ・ヌーボー羽田到着…来月17日解禁 : 読売新聞オンライン

 おおっと、今年は変化球。おなじみの果実感を強調のパターンと思いきや、果実そのものではなく、ジャムできた。イチゴそのものではなく、「イチゴのジャム」というところが微妙であります。

  • 1995年「ここ数年で一番出来が良い」
  • 1996年「10年に一度の逸品」
  • 1997年「1976年以来の品質」
  • 1998年「10年に一度の当たり年」
  • 1999年「品質は昨年より良い」
  • 2000年「出来は上々で申し分の無い仕上がり」
  • 2001年「ここ10年で最高」
  • 2002年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」「1995年以来の出来」
  • 2003年「100年に一度の出来」「近年にない良い出来」
  • 2004年「香りが強く中々の出来栄え」
  • 2005年「ここ数年で最高」
  • 2006年「昨年同様良い出来栄え」
  • 2007年「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」
  • 2008年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
  • 2009年「50年に一度の出来栄え」
  • 2010年「新酒の典型のようなみずみずしさ」
  • 2011年「50年に一度の当たり年」「05年や09年産に匹敵する仕上がり」
  • 2012年「糖度と酸度のバランスが良く、フルーティーな味わい」
  • 2013年「例年よりもフレッシュな味わい」
  • 2014年「フレッシュで華やかな香り」「果実味豊かな味わい」
  • 2015年「今世紀でもっとも良い出来」「豊かで、しっかりとして完璧なバランス」
  • 2016年「採れたての果実を口の中で頬張ったかのような、みずみずしい仕上がり」
  • 2017年「甘みが凝縮され、まろやかな味わい」
  • 2018年「イチゴやブルーベリーを思わせるような香りを持ち、爽やかで滑らかな味わい」
  • 2019年「イチゴやラズベリーを思わせる、ピュアでフレッシュな香り」「味わいは滑らかで、エレガント」
  • 2020年「ブラックチェリーのような完熟した黒い果実の香りとともに、心地よい余韻が残る芳醇な味わい」
  • 2021年「採れたてのいちごやチェリーに、そのままかじりついたような味わい」
  • 2022年「甘酸っぱいイチゴのジャムを口いっぱいに含んだような味わい」←New!!

 とはいえ、基本線はここ最近おなじみの果実喩えシリーズ続行なんだけどね。

 この変化球を受け、ボージョレ・ヌーヴォー字面だけ格付け委員会を開催し、慎重なる審議をひとりで重ねた結果、「字面だけ格付け」を更新したものがこちらです。

2022年版ボージョレ・ヌーヴォー字面だけ格付け

  • 1.2015年「今世紀でもっとも良い出来」「豊かで、しっかりとして完璧なバランス」
  • 2.2005年「ここ数年で最高」
  • 3.2006年「昨年同様良い出来栄え」
  • 4.2003年「100年に一度の出来」「近年にない良い出来」
  • 5.2011年「50年に一度の当たり年」「05年や09年産に匹敵する仕上がり」
  • 6.2009年「50年に一度の出来栄え」
  • 7.2002年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」「1995年以来の出来」
  • 8.2001年「ここ10年で最高」
  • 9.1999年「品質は昨年より良い」
  • 10.1998年「10年に一度の当たり年」
  • 11.1996年「10年に一度の逸品」
  • 12.1997年「1976年以来の品質」
  • 13.1995年「ここ数年で一番出来が良い」
  • 14.2000年「出来は上々で申し分の無い仕上がり」
  • 15.2007年「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」
  • 16.2020年「ブラックチェリーのような完熟した黒い果実の香りとともに、心地よい余韻が残る芳醇な味わい」
  • 17.2012年「糖度と酸度のバランスが良く、フルーティーな味わい」
  • 18.2008年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
  • 19.2017年「甘みが凝縮され、まろやかな味わい」
  • 20.2014年「フレッシュで華やかな香り」「果実味豊かな味わい」
  • 21.2019年「イチゴやラズベリーを思わせる、ピュアでフレッシュな香り」「味わいは滑らかで、エレガント」
  • 22.2018年「イチゴやブルーベリーを思わせるような香りを持ち、爽やかで滑らかな味わい」
  • 23.2022年「甘酸っぱいイチゴのジャムを口いっぱいに含んだような味わい」←New!!
  • 24.2021年「採れたてのいちごやチェリーに、そのままかじりついたような味わい」
  • 25.2004年「香りが強く中々の出来栄え」
  • 26.2013年「例年よりもフレッシュな味わい」
  • 27.2010年「新酒の典型のようなみずみずしさ」
  • 28.2016年「採れたての果実を口の中で頬張ったかのような、みずみずしい仕上がり」

 「ジャム」という変化球の扱いに苦慮しましたが、「甘酸っぱいイチゴのジャムを口いっぱいに含んだような味わい」→ただし「うまい」とは言っていないと判断。味への明確な言及がある2018年の「爽やかで滑らかな味わい」より劣るとしました。

 あとはどこに入るかというところですが、2021年の「採れたてのいちごやチェリー」より「甘酸っぱいイチゴのジャム」のほうが濃厚さの示唆があり、上と判断しました。そのため2021年の上、23位にランクインです。おめでとうございます。

 今年もわりと普通の評価。インフレ的高評価は2015年の「今世紀でもっとも良い出来」以来出ておりません。次の十年に一度、五十年に一度、今世紀に一度の出来はいつ巡り会えるのでしょうか。また来年もこの記事でお会いしましょう。よいワインでよい人生を(某まなめ○○○のパクり)。

2021年最新版ボージョレ・ヌーヴォー字面だけ格付け

 待ってましたか? 待ってませんでしたか? 今年も皆様にこの記事をお届けする季節がやってまいりました。ボージョレ・ヌーヴォーでございますよ、奥様。

 今年も日本に続々到着。11月18日の解禁を待つばかりとなっております。さて、肝心要のお味のほうですが、このような評価になっております。

採れたてのいちごやチェリーに、そのままかじりついたような味わい

ANA便で2021年ボジョレー・ヌーボー初荷到着。「採れたてのいちごにかじりついたような味わい」 - トラベル Watch

 出た、果実喩えバージョン。ここ数年続いているおなじみのやつ。

  • 1995年「ここ数年で一番出来が良い」
  • 1996年「10年に一度の逸品」
  • 1997年「1976年以来の品質」
  • 1998年「10年に一度の当たり年」
  • 1999年「品質は昨年より良い」
  • 2000年「出来は上々で申し分の無い仕上がり」
  • 2001年「ここ10年で最高」
  • 2002年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」「1995年以来の出来」
  • 2003年「100年に一度の出来」「近年にない良い出来」
  • 2004年「香りが強く中々の出来栄え」
  • 2005年「ここ数年で最高」
  • 2006年「昨年同様良い出来栄え」
  • 2007年「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」
  • 2008年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
  • 2009年「50年に一度の出来栄え」
  • 2010年「新酒の典型のようなみずみずしさ」
  • 2011年「50年に一度の当たり年」「05年や09年産に匹敵する仕上がり」
  • 2012年「糖度と酸度のバランスが良く、フルーティーな味わい」
  • 2013年「例年よりもフレッシュな味わい」
  • 2014年「フレッシュで華やかな香り」「果実味豊かな味わい」
  • 2015年「今世紀でもっとも良い出来」「豊かで、しっかりとして完璧なバランス」
  • 2016年「採れたての果実を口の中で頬張ったかのような、みずみずしい仕上がり」
  • 2017年「甘みが凝縮され、まろやかな味わい」
  • 2018年「イチゴやブルーベリーを思わせるような香りを持ち、爽やかで滑らかな味わい」
  • 2019年「イチゴやラズベリーを思わせる、ピュアでフレッシュな香り」「味わいは滑らかで、エレガント」
  • 2020年「ブラックチェリーのような完熟した黒い果実の香りとともに、心地よい余韻が残る芳醇な味わい」
  • 2021年「採れたてのいちごやチェリーに、そのままかじりついたような味わい」←New!!

 例年この記事をご覧の皆様はご存知かと思いますが、「果実感や『採れたて』などでフレッシュ感を強調する場合は薄い」の法則発動であります。果実喩えシリーズ2018年から4年連続かよ。

 「字面だけ格付け」を更新すると、このようになります。

2021年版ボージョレ・ヌーヴォー字面だけ格付け

  • 1.2015年「今世紀でもっとも良い出来」「豊かで、しっかりとして完璧なバランス」
  • 2.2005年「ここ数年で最高」
  • 3.2006年「昨年同様良い出来栄え」
  • 4.2003年「100年に一度の出来」「近年にない良い出来」
  • 5.2011年「50年に一度の当たり年」「05年や09年産に匹敵する仕上がり」
  • 6.2009年「50年に一度の出来栄え」
  • 7.2002年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」「1995年以来の出来」
  • 8.2001年「ここ10年で最高」
  • 9.1999年「品質は昨年より良い」
  • 10.1998年「10年に一度の当たり年」
  • 11.1996年「10年に一度の逸品」
  • 12.1997年「1976年以来の品質」
  • 13.1995年「ここ数年で一番出来が良い」
  • 14.2000年「出来は上々で申し分の無い仕上がり」
  • 15.2007年「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」
  • 16.2020年「ブラックチェリーのような完熟した黒い果実の香りとともに、心地よい余韻が残る芳醇な味わい」
  • 17.2012年「糖度と酸度のバランスが良く、フルーティーな味わい」
  • 18.2008年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
  • 19.2017年「甘みが凝縮され、まろやかな味わい」
  • 20.2014年「フレッシュで華やかな香り」「果実味豊かな味わい」
  • 21.2019年「イチゴやラズベリーを思わせる、ピュアでフレッシュな香り」「味わいは滑らかで、エレガント」
  • 22.2018年「イチゴやブルーベリーを思わせるような香りを持ち、爽やかで滑らかな味わい」
  • 23.2021年「採れたてのいちごやチェリーに、そのままかじりついたような味わい」←New!!
  • 24.2004年「香りが強く中々の出来栄え」
  • 25.2013年「例年よりもフレッシュな味わい」
  • 26.2010年「新酒の典型のようなみずみずしさ」
  • 27.2016年「採れたての果実を口の中で頬張ったかのような、みずみずしい仕上がり」

 2021年は23位にランクイン。果実喩えシリーズの中では「滑らか」などの味の言及がなく、ここ4年間の評価の中では下。とはいえ喩えがなんにもないシリーズよりは上というところで、この23位という評価になりました。

 ここ数年は非常に落ち着きのある評価が続いており、かつてのインフレが懐かしい気分ですら起きております。ワインの評価にデフレの波が……。

 それでは来年もまたこの記事でお会いしましょう。良いワインで、良い人生を。今年のボージョレ・ヌーヴォーは11月18日解禁です。

ホテルにおけるうんこ問題

 伊集院光が9月27日の深夜の馬鹿力で、ホテルについてしゃべっていたので、ちょっとそれについて。

-(参考)「伊集院光 深夜の馬鹿力/2021年09月27日/第1354回/休み方がよく分からない」放送内容 | 感想とレビュー.com

 まず大前提。ホテルとして、お部屋を通常の利用方法で使っているのであれば、備品などに故障や破損が生じたとしても、お客様に弁償を求められない*1

 一方で目的外の利用方法、あるいは意図的な行為による故障や破損は弁償を求めることになるし、そのお部屋を販売できない期間による逸失利益も含めて請求の対象になりうる*2

 このあたりの話はレンタカーに少し似ているが、大きな違いは、レンタカーの場合はもらい事故やたまたま遭遇した事故であっても、事故の結果の弁済を借り主の運転手に求めうるが、ホテルの場合はそこまで借り主に求めない*3。明らかに事故を起こした責任がある、あるいは意図的に事故を起こした場合に補償を求めるのが一般的で、もらい事故やたまたまの事故の場合、借り主負担は求めないのが一般的。これを前提に具体的な話。

 伊集院光のやらかしはふたつ。ひとつめはトイレで流れないくらいのうんこをした。ふたつめはベッドにうんこをちびった。

 この両者のベストな対応としては、これも先程のレンタカーの話の如く、事故ったならば、すぐ連絡するのが正解。うんこ絡みの話は誰しも恥ずかしいものであるが、放っておいてもうんこは流れていかないし、何もしなければ永遠にトイレインザうんこだし、ベッドオンザうんこだ。事故が起きてしまったならば、とりあえずは110番でありレンタカー屋さんに電話であり、それに相当するのがフロントへの連絡である。

 この場合の弁償問題だけども、前者はほぼ100%発生しないと考えていい。というのも、トイレでうんこするのは通常の利用方法だ。たまたま流れないほどにそのうんこが巨大だっただけで、うんこしたこと自体は責められん。往年のプロレスラー、アンドレ・ザ・ジャイアントには、宿泊先のお部屋が気に入らなかった場合、バスタブでうんこしたという逸話があるが、この場合はうんこ・ザ・ジャイアントが責められるのではなく、バスタブでうんこをしたことが責められるわけである。つか、すなよ。

 ただ、うんこでつまったトイレに、追いうんこしてさらにつまらせた場合は別だ。追いうんこの責任が問われる。つまってどうにもならない状況がわかっていながら、さらに状況を悪化させたのは意図的であり悪意とみなされる。うんこしてつまらせたまでは悪くない。つまらせた状況を申告することなく、追いうんこすることが悪であり、その結果後日しばらくそのお部屋を販売できなくなれば、その逸失利益を補償しろという話になる。追いうんこ死すべし。

 後者は微妙だ。ちびり具合による。例えばシーツくらいなら許される。シーツは犠牲になったのだ。しかしこれが掛け布団とか、ベッドパッドとかになると、そういう備品の買い替え=弁償というケースはありうる。ドライタイプかウェットタイプかで結果が分かれるという話でもある。

 しかし早めに言ってくれればこうした備品の交換で済むし、話は小規模にとどまる。ちびった事実は消えないものの、早々処理すればにおいの問題などが発生しないし、それを抑え込む時間的余裕も生まれる。運悪くウェットタイプだったとしても、シーツからペッドパッドに、ベッドパッドからベッド自体にという貫通攻撃の魔の手からは防げるかもしれない。いずれにせよ被害は最小限に抑えられる。

 一番最悪なのがチェックアウトまで無申告で、お部屋の清掃に入ったハウススタッフが現場を確認した場合であり、このケースの心証は破滅的だ。末代までうらまれるし、意地でも弁償させてやろうとホテル側が一致団結弁護団大集合になる可能性がある。とりあえずは証拠写真を撮るはずであるし、その偉業はデータとともに後世に伝えられよう。

 いずれにせよ正直者が一番得であるし、それがホテルにとってもっともありがたく、その恩恵をやらかした側も受ける。恥ずかしいという気持ちを越え、真っ正直に申告したほうがいい。車での事故においてひき逃げは重罪であるように、ホテルのお部屋においても、うん逃げは重罪である。一方でひき逃げではなく、救急介護の責任を果たしたとしても、重大事故を起こした運転の過失からは免れえないが、ちびり自己申告の場合はその迅速な報告ということにより、誠意ある対応を行ったとみなされ、その誠意に応じて免責される可能性が高い。

 やばいと思ったときこそ、早めに、正直に申告してほしいもの。早めであれば移動先のお部屋を用意し、そちらに移ってもらってゆっくり事故対応するなど、ホテルにとっても、お客様にとっても選択肢は増えるしありがたい。

 繰り返す。正直者は得をする。つか言って。お願いだから。

*1:一般論です

*2:やっぱり一般論です

*3:しつこいようだが一般論です