タケルンバ卿ブログ

世界の片隅でだらだら生きる貴族の徒然帳

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さわやかのハンバーグはうまかった

 ある日、妻が「さわやか」に行きたいと言った。

 これを読んだらしい。

げんこつハンバーグの炭焼きレストランさわやか

 さわやかのげんこつハンバーグ。噂には聞いているが、俺も食べたことがない。うむ、俺も行きたい。食べたい。

 そこでスケジュールチェック。精査した結果、なんとか二泊三日で遊びに行けそうな空白ができた。ここしかあるまい。ここで行かねばいつ行く!? しかもちょうど体的にはへとへとであった。今年はなんかいろいろ業務が続いている。そろそろ温泉でのんびりしたい。

 というわけでいつも行く湯河原の温泉宿を二泊予約。弾丸で湯治をしつつ、さわやかを組み込む。「弾丸」と「湯治」という組み合わせに矛盾を感じてはいけない。

 七月一〇日、某所でのBBQ任務を終え、自宅付近に戻ってレンタカー屋で妻と落ち合う。東名高速道路を西へ。目指すは御殿場。御殿場インター店。

 道路は空いており、快適ドライブ。二一時頃に店舗到着。

 ……すげえ混んでるんですけど……。日曜日というところに油断があった。駐車場にはあふれる車、入口にあふれる人。順番待ちをするために名前を書き込むが、その紙からも名前がはみ出さんばかり。

 あらかじめ宿には夜遅く到着の旨を伝えているが……念のため宿に電話しておく。

 「すいません、本日予約している○○です」「あー、どうも」「ちょっと遅くなりそうなんですけど、何時まで入れます?」「二四時までですよー」「oh...」

 御殿場から宿までは、どう早く行っても一時間。タイムリミット二三時。二三時までに食事を終え、さわやかを出なければならぬ。

 高速のインターから近いこともあり、駐車場の車のナンバーを見ていると、どの車も他県ナンバー。帰る前のもうひとあがきとばかりにさわやかに来ている人が多いよう。そしてそれぞれのタイムリミットがあり、順番が来て名前を呼ばれるも、もうお店にいない人が多く、順番待ちが進むのは早い。

 とはいえ絶望的な人の数がさわやか待ちをしており、それぞれのタイムリミット内に食えるか食えないかのチキンレースが各所で行われている。

 二一時に着いた我々も、二二時まで待ったが、これ以上待っても食べられるかどうかさだかではなく、また順番がまわってきたとしても相当急がないとアレな状態になっていたため断念。さわやかを後にして宿に向かう。なあに、旅行初日。初日がダメでもまた来ればいいさ。せっかくの旅行なのに宿に入れないほうがダメージが大きい。何事も損切りが重要。粘り過ぎはすべてを失う。さらばさわやか。また会う日まで。

 そして二日後、七月一二日。旅行最終日。一一日は我々が「干物終着駅」と呼んでいる万宝に行くという重要ミッションがあり、且つ、温泉にどっぷりつかりつつ、寿司とかをつまみながらダラダラ飲んで寝るというこれまた重要ミッションがあったため、さわやか行きは回避し、最終日の昼食にあてることにした。

 おお、さわやか。食べたかったんだよ、さわやか。

 到着は一一時。早くも大行列。しかしながら、初日は「正直申しまして、どのくらいでご案内できるかどうかわかりません」という状態だったが、今回は「二、三十分でご案内できるかと思います」ということであり、まして本日はさわやか以上の重要ミッションはなく、時間的にもいくらでも待てる状態。心静かに待つ。そして順番が来る。

 注文はもちろんげんこつハンバーグ。私は二五〇グラム、妻は二〇〇グラム。私はこれだけじゃ足りんだろうと、カレーとハンバーグのセットを追加。あと、干物とか寿司とかでなんとなーく野菜が不足していたため、トマトサラダを追加しておく。こういうバランス感覚は非常に重要だ。

 ランチセットのスープ。昆布かなんかの細切りが入っていて、コリコリ感が良い。でもちとぬるい。

 トマトサラダ。なんかうまい。さっぱりしていい感じ。大体冷えたトマトはうまいのだ。間違うはずがない。

 さて、いよいよげんこつハンバーグだ。俵型の肉が登場。店員さんがそれをナイフで真っ二つに切り裂き、断面を鉄板に押し付けて焼く。そしてタマネギソースがかかる。

 これだ。これを食べにきたのだ。

 ナイフで切る。食べる。

 !!!

 肉。肉だ。ハンバーグなのに、異様に肉だ。柔らかいハンバーグとは違う。箸で食べられるハンバーグとは違う。噛み締め甲斐があり、肉感がほとばしるハンバーグ。

 でも断面はレアだ。生っぽい。それがまたいい。焼かれた外側の炭火焼きの香ばしさと、レアな内側の「ザ・肉!」というバランス。ハンバーグなのに、妙にステーキ感ある。ハンバーグステーキとはこういうのを言うんだろうな。

 追加で頼んだカレーもうまい。店員さんもカレーをハンバーグにつけて食べるのを推奨していたので、俺もやってみたが、確かにうまい。

 あとはあれだ。お値段。

ランチメニュー|メニュー|げんこつハンバーグの炭焼きレストランさわやか

 正直安いと思います。二五〇グラムのげんこつハンバーグランチで千二百円弱という価格は十分リーズナブル。お値打ち感あります。大満足です。

 次回は塩・胡椒で食べてみたいな。……醤油という手もあるな。他の味付けでも是非食べてみたい。またすぐ食べに来たい。

 ネックは場所。

店舗一覧|げんこつハンバーグの炭焼きレストランさわやか

 なんせ静岡県にしかないので。でもまあこれで正解だろうな。十分繁盛しているので、わざわざ地代の高い東京に進出する必要はまったくないし、生肉をハンバーグで食べさせるという料理の内容上、品質管理はきちんとしなくちゃならん。当然に輸送の限界もあるだろうし、フランチャイズでバシバシつくるような多店舗展開にも向かない。アレなフランチャイジーがアレなことしたら、全店終わるからねえ。

 御殿場店も高速のインターが近いという理由があるから建てられたんだろうし、今の味とかを守るためにはこういう感じでいいんだろうなあ。

 げんこつハンバーグ恐るべし。また来る。これだけのために来る価値はある。大変美味しゅうございました。