タケルンバ卿ブログ

世界の片隅でだらだら生きる貴族の徒然帳

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新人が居着ける環境問題

 ラーメン食べに行ったんですよ。その店は非チェーン店なんですけど、もうオーナーが完全に手を引いていて、店員さんだけでまわしているんですね。で、仕込みとかピークタイムは仕切りの番頭さん的ポジションの日本人店員さんがいるんですけど、その番頭さんが帰っちゃうと、もう日本人の店員さんがいないんです。外国人の店員さんだけなんです。……ここまではよくある風景。

 食べにいったら新人の日本人店員がいたんです。もう明らかに新人。でね、何も教えられていないっぽくて棒立ちなんだけど、棒立ちになっていると怒られるの。他のベテランっぽい店員さんに。とはいえ具体的な指示が何一つないの。仕事教えられてないの。怒るだけ。

 一方で怒られている新人さんは、怒られるからさらに何もできなくなってる。余計に棒立ち。ただ棒立ちがばれると怒られるから、よくわからん動きをしてあわあわしてる。何かすると間違うし、間違えたことをすると怒られるから、何をするにも臆病になってる。

 これね、どこのお店、どこの業態でも起きる問題だと思ったんです。労働力不足という問題があるけど、仮に人が来たところで、それを育てる環境がなければ、結局ダメだなあって。

 今言われている問題ってのは、主に求人なんです。人がいない。集めようとしても応募がない。でもその先にもうひとつ問題があるのね。人が定着しない。その定着性ってのは居心地とかきちんとした教育体制によって決まるんだけど、そのあたりがなおざりだなあって。

 このあたり大手とかは育成にもマニュアルがあって、指導する側の人間が誰であっても、それなりに新人を育てる過程がある(※あくまで当社比)。半端な地域チェーンとか、個人店などそれがない。もう既に人をある程度抱えているところは、人を増やすための環境が整備されているし、人がいないとまわらんという苦境を肌身に感じているので、大事に人を扱う(※あくまで当社比)。が、大きくなったことがないところは、人が増やすノウハウもないし、人がいない悲惨さの実感がないから、そこまで人の居心地に対して想像力がない。

 常に求人を出していて、人は採っているのだが、入った人がすぐに辞めていて同じ顔ぶれのまま。合計の従業員数は変わらない。こういうお店は新人育成の環境なさすぎ警報。怒鳴ってる店主がいたり、態度のでかいベテランバイトがいる店は特に危ない。具体的で細かい指示が出ていない可能性が高い。

 これ、飲食店だけではなく、一般企業もまた同様。御社は新人さんが居着く環境になってますか?