浅草橋企画の第2回は麺類つながりでおそば。浅草橋は場所柄おそばの老舗が多く、幅広い価格帯のお店があり、結構な激戦区。
例えばJR浅草橋駅の東口側には、個人的に「東口立ちそば三羽烏」と呼びたいひさご・小川・文殊があり、駅から離れたところにも「漆黒のつゆ」の野むらがある。いずれも安価ながらおいしく、安価でおいしいから混んでいる。
また腰を据えて落ち着いて、という方にもおすすめできるお店もあり、例えば西口側のさかきはおそば以外も充実しており、お酒を片手におそばを楽しむ人にはうってつけ。
その中でご紹介したいのがあさだ。
あさだ
前回ご紹介した水新菜館の先。創業が江戸時代の安政元年。西暦に直すと1855年だからすごい老舗。
売りはなんと言っても十割そば。個人的に麺はのどごし重視派なので、あまり十割そばは好みじゃなかった。そば粉多めだとボソボソになりがちなので、そば粉多めよりは小麦粉多めのおそばのほうが好みだったのだけど、上手な職人さんが打つと十割でもちゃんとおいしい麺になるんだなあと気付かされたお店だ。そばの香りがするし、のどごしもいいし、ちゃんとうまい。いいおそばだから、きっちり噛んで食べてもやっぱりうまい。
あとは老舗ということもあり、おそば以外もきっちりしている。例えば天ぷら。
穴子天がうまくてねえ。
冬場限定のかきもおいしかった。衣の中に食材のおいしさを封じ込めるという天ぷらって料理は素晴らしい。
他にもお刺身類や季節ごとの一品なども充実しており、蕎麦前を楽しめるお店。あいにく私は時間帯的に仕事前か、仕事中にしか行けないので、お酒をじっくり楽しんだことはないが、今度じっくり腰を据えて飲んでみたいなあと思うお店です。公式サイトで確認したら、7月の酒肴に天然岩がきとか、いわしの酢〆とかあって魅力的……食べたい。