どうも、わりとご無沙汰のタケルンバです。
実は昨年の秋口より浅草橋にご縁があり、こちらで禄を食んでおります。浅草橋はJRの駅で言うと、秋葉原と両国の間。「浅草」とつくから浅草に近いと思いきや、実はちょっと離れていて、都営浅草線でも間に蔵前駅を挟んで2駅の距離があるという意表をついた立地にあります。
江戸城から水戸街道にて浅草寺に向かう際に神田川を渡ります。江戸時代、この橋のたもとに門と見張りの番屋が置かれておりました。浅草寺に向かうところにあるため、それぞれ浅草御門・浅草見附と呼ばれ、また、浅草御門のところにある橋ということで、その橋は浅草御門橋と呼ばれることになります。これが短くなって浅草橋というのが由来で、浅草にある橋=浅草橋ではないため少し距離があり、とはいえ浅草への道中であることは確かなので、距離はあっても遠くはないという意表をついた結果になったそうです。
さてこの浅草橋、ご縁ができたということであちこち食べ歩いてみると、実にたくさんのおいしいお店があり、なかなかのグルメタウンです。毎日何を食べようかと迷うくらい幅広いジャンルの名店が軒を連ねており、私のような食い道楽には実に悩ましい街であります。一日三食じゃ食べきれない。
とはいえ昨今の新型コロナウイルスの影響でどのお店も苦境にあえいでおります。ささやかながらそういったお店を支援すべく、そして浅草橋という街自体が元気と活力を取り戻すべく、私がいいなあと思うお店を紹介していこうと思った次第です。
7月1日というキリがいいところで始まったこの企画、記念すべき第1回目としてご紹介したいのはこちらのお店です。
水新菜館
JR浅草橋駅の東口の階段を下り、左手に出ます。ひとつめの信号の角にあるのがこちらのお店。お昼時にできる行列はいつもの光景。こちらのお店には並んでも食べたい名物があります。
あんかけ焼きそばが美味しいんですよ。
基本的にあんかけものは美味しい。とろみがついて熱々でうまい。そしてこのお店がいいのは、麺をちゃんと中華鍋で焼いてあって、表面がとても香ばしく、しかし内側はちゃんと中華麺らしくもっちり。こういうのは手作業の味があって、ところどころ焼きすぎて焦げちゃったりするのもご愛嬌。麺に様々な味があり、そこに熱々のあんかけが合わさることでその組み合わせは膨大なものになる。まあ飽きない一品なんです。
行列ができているとはいえ、出が早い中華ということで席の回転も良いので、待ってでも食べたい一品。ちなみにお店の名前は「みずしんさいかん」と読みます。中国に由来するものであれば普通は音読みなので、「スイシンサイカン」と読んじゃいそうですか、元々こちらのお店は「水新」という青果のお店が始まりなので、屋号は「みずしん」さんなのですね。で、水新さんの始めた中華屋さんということで、「水新菜館」だそうです。以上水新菜館ちょっといい話。
マスターのコミュ力は異常、息子さんがソムリエ、それを生かして隣に二号店的なお店がありワイン中華可能とか、いろいろ謎ポイントも多いですし、立ち並ぶビルの中、ここだけ昔ながらオーラを出している雰囲気も見もの。是非お試しあれ。